漆喰の修理方法について
漆喰の修理方法に関しては大きく分類して2つ存在します。
・漆喰詰め直し工事
漆喰詰め直し工事に関しては漆喰の劣化が軽度な場合に用いられる修理方法となっています。
まず古くて劣化している漆喰を全て除去することから作業はスタートします。
既存である漆喰をしっかりと葺き土が見えるようになるまで綺麗に剥がして、刷毛などを使って漆喰の細かいカスや葺き土の残りカスまで除去します。
次に下地を整える必要があります。
漆喰を塗り込んでいく葺き土の面を平らになるようにコテなどを使ってならしていきます。
平らになったら漆喰の密着度を向上させるために葺き土にスプレーをかけて湿らせます。
そして漆喰を塗り込む作業に移っていきます。
漆喰を屋根に合わせた厚みで均一に塗り込んでいきます。
この際に注意しなくてはいけないこととして挙げられるのは、均一な厚さに出来ずに厚さを間違えてしまうと雨漏りの原因となってしまったり、漆喰の剥がれに繋がってしまいかねないので慣れていないと厳しいところがあるのが事実としてあります。
・棟瓦取り直し工事
上記でお話しした通り、漆喰の劣化が軽度の場合であれば漆喰詰め直し工事で事足りるのですが、漆喰の劣化が重度になってきてしまった場合やほとんど漆喰が残っていない場合などには漆喰詰め直し工事ではなく棟瓦取り直し工事を行う必要があります。
なぜなら劣化が重度であったり、漆喰がほとんど残っていない場合だと葺き土を支える力が弱体化してしまい、瓦が外れる原因になってしまったり歪んでしまったりする可能性があります。
そうなってしまうと漆喰詰め直し工事ではなく、棟瓦取り直し工事を行わなくてはいけないのです。
施工方法としてはまず棟部分を解体することからスタートします。
棟部分の瓦を撤去する際に葺き土が大量に出るのですが、これが瓦のズレの原因となってくるので既存のものは全て取り除くようにしましょう。
次に棟瓦を積み上げていくのですが、最初に瓦を積んでいくための土台を作ります。
葺き土の代わりに漆喰を使用したり、漆喰と葺き土を両方使用して土台を作っていきます。
その土台の両側にのし瓦を積んでいき、瓦同士を同線でつなぎ合わせます。
そしてすべて積み終わったら冠瓦を乗せて固定します。
これが棟の最上部にあたる部分となっており、冠瓦を設置したら棟瓦取り直し工事は完了となっています。