業者に屋根の塗り替えを依頼したら、屋根の塗り替えが行えないという回答があり、驚く方がいます。
塗り替えが行えない屋根の多くは、2000年前後に登場したノンアスベスト切り替え時期に生産された屋根材となっています。
高強度を誇るアスベストは石綿とも呼ばれる建材で、昔からスレートなどに使われてきました。
ただ、アスベストの健康被害が注目されることで規制され、2000年頃からノンアスベストの屋根材が登場しました。
ノンアスベストの屋根材の中には、強度不足の屋根材があり、塗り替えても強度が保持できなかったり、劣化の進行を防げなかったりすることがあります。
例えば、1996~2008年に生産されていたニチハのパミールは塗り替えを行えない屋根材といわれています。
パミールは新築から8~10年経過して劣化しはじめると、層状に剥がれる層状剥離が発生するため、塗り替えても屋根材ごと塗料が剥がれてしまいます。
一方、1999~2006年に生産されていた松下電工のレサスは劣化することで、ひび割れや欠損が発生することがあり、塗り替えを行っても劣化の進行を抑制できないので、塗り替えを行わないほうがいいでしょう。
2001~2003年に生産されていた松下電工のシルバスは、スリットが入ったおしゃれなデザインも災いして、ひび割れや欠損が多く、縁切り作業が困難な場合があり、塗り替えはおすすめできません。
クボタのコロニアルNEOやアーバニーグラッサ、ザルフグラッサに加え、セキスイかわらUといった屋根材も同様の理由で塗り替えが行えないことがあります。