土葺き屋根の減少の大きなきっかけは『関東大震災』『阪神淡路大震災』と言われています。
関東大震災の当時の瓦屋根は土葺き工法でした。
この工法は、瓦を止めない工法であることと経年によって土の耐久度が低くなるため
非常に瓦が落下しやすいものでした。
このため多くの住宅から瓦が落ちて、被害を招いたため土葺きは使用しない
引掛け桟工法が関東では主流になりました。
関西ではこのような大きな地震がまだ発生していなかったので、しばらくは
断熱性と台風対策のために土葺きが使用されていましたが阪神淡路大震災によって
同様の瓦屋根の倒壊が見られ土葺きの瓦屋根が減少しました。
土葺きに変わって登場したのが、引掛け桟瓦葺き工法です。
この工法は、下地の上に敷いた木材へ瓦のツメを引掛けてさらに釘で固定します。
釘などで固定する瓦の枚数は、建てられた時期によって異なります。
大量の土を使用しないことと、土葺きの瓦よりも瓦のサイズが大きく必要な
枚数も減る事により大幅な屋根の軽量化ができました。
更に最近では、『ポリフォーム工法』という新しい工法も登場しました。
ハリケーンが多発するアメリカ・フロリダ州で義務付けられた工法です。
接着剤のような素材で吹き付けると発砲して3倍ほどに膨れます。
これで瓦を直接下地に接着します。
協力な接着力があるので台風・地震・大雪の対策になります。
そして釘穴が空かないので雨漏りのリスクも減少します。
素材自体にも断熱材の効果があり、断熱効果にも期待できます。