ズレた瓦や剥がれた漆喰を修理するために漆喰の取り直しが行われます。
棟瓦の取り直しではまず、棟が真っすぐになっているか確認して、曲がっているようであれば、既存の棟を撤去することからスタートします。
棟瓦を撤去してから、下に敷いてある土やのし瓦などを取り除き、新しいのし瓦と土を敷いていきます。
のし瓦と土の上に棟瓦を配置した後、のし瓦と屋根瓦の隙間に漆喰を詰め込み、銅線で固定します。
銅線に飛来物が引っかからないように、しっかりまとめて完了です。
現在では、主成分は石灰に加え油脂や粘土、土などを混ぜた南蛮漆喰を土の替わりに使われることがあります。
南蛮漆喰は粘土などが混ざっているため、漆喰に比べで仕上がった時の見た目が悪いことがあります。
そのため、敷いてある土の替わりに防水性が高い南蛮漆喰を使うことがあります。
一方、漆喰は、透湿性も高く、優れた湿度の調節機能を発揮するので、瓦と瓦の隙間に詰め込みます。
例えば、シルガードといわれる南蛮漆喰は、防水剤が含まれているので、吸水率を低減することができました。
優れた強度や耐久性を発揮する上、見た目にも良いので、漆喰を使わずに棟瓦の取り直しを行うことができます。