■施工自体が難しいうえに業者を探す事も難しいガルバリウム鋼板は原則として、瓦屋や塗装屋ではなく
主に板金工事業者が行う事になっています。その理由は、ガルバリウム鋼板は確かに
錆びにくい素材ではありますが、薄さから傷に弱い素材なのです。
施工途中に角をぶつけてしまったり切断面の鉄粉を残したままにしてしまうと
そこから腐食が進行し、錆になりやすくなってしまいます。
■断熱性が低い
ガルバリウム鋼鈑は薄い為、断熱性能はほとんどありません。
また熱伝導率が高いため、夏場には太陽熱の影響で屋根直下が高温になり
室内温度が上昇しやすくなります。
そのためリフォーム以外でガルバリウム鋼板を使用する場合は通常、断熱材とセットで
販売されるか遮熱塗料で塗装をする事が多いです。
■遮音性が低い
ガルバリウム鋼板は薄いので、音や振動が伝わりやすく雨音が響きやすいのも
欠点の一つです。(屋根勾配が緩い建物の場合は特に響きやすい)
カバー工法で使用する場合は特に心配ありませんが、新築でガルバリム鋼板をご検討される方は
対策を考えた方が良いでしょう。
■結露が発生しやすい
通常の屋根材の場合、あつ程度湿気が外に逃げるように施工されますが
ガルバリウム鋼板の場合は隙間なく敷き詰めるので、室内の気密性が高まります。
加えてガルバリウム鋼板は熱伝導率が高いため、湿度が高いと屋根裏などに結露が発生しやすく
結露が発生すると住宅の腐食につながります。
そのため、対策として屋根下に湿気が溜まらないよう定期的な屋根裏換気などを行いましょう。
■強風に弱い
屋根は軽いと耐震性は向上しますが、同時に強風には弱くなってしまいます。
大きく2つの欠点があります。
・強風により屋根材が剥がれ落ちる可能性があります。
屋根と住宅本体の接合部分が弱いと、強風が原因でガルバリウム鋼板が剥がれ
元の素材が丸出しになるという可能性も考えられます。
・飛来物が当たった場合、へこみやすい。
もともと素材が薄い為凹みやすく、凹みが錆びの原因になる可能性も考えられます。
■潮風に強い
金属屋根は基本的に潮風に弱いです。(一般的に錆びは、金属の持つ電子が水や塩分のもつ
電解質に奪われる事で発生します)特にガルバリウム鋼板の場合は、潮風に含まれる塩分が原因で
白さびが発生しやすいです。そのため、特に塩害地域にお住まいの方には
金属屋根を採用する事はあまりオススメできません。
もしデザイン性などで理由でどうしても金属屋根の採用をお考えの場合は
最も耐食性の高いステンレスを採用する事をオススメします。